最近、とても気になっている人がいる。  始めに見かけたのは、休日に買い物に行った帰りの道中でのことだ。子供達が遊んでいる公園の隅で、一人ベンチに座って牛丼らしきものを食べている姿だった。  まず気になったのはその大きな身体だった。立ったら二メートルは超えていそうな大男。肉付きの良い体型から、最初はスーパーヘビー級のプロレスラーか何かかと思った。  デカい男が好きな俺は、顔も好みのタイプだったらいいなあ、なんて思って近付いてみた。こっそり顔を覗き込むと、岩を雑に彫ったような頭部に子供が恐がりそうな作りの顔のパーツが配置されていた。しかし、その表情は大人しい子供のようで何だか愛嬌があって可愛さすら感じる。全体的に見て、何だかちぐはぐな印象を受けた。  しかし、それよりも気になる点が一つあった。肌の色が全体的に青黒い。顔色が悪いとかそういうレベルじゃない。何かの病気で肌の色が正常じゃなくなることもあるのかもしれないけど、何となくそうじゃない感じがした。全体的な印象は……何というか、ファンタジー系のゲームとかに出てくるモンスターの、トロルに似ているような。とりあえず心の中でトロルさんと呼ぶことにした。  一週間後、同じ曜日の同じような時間帯。同じ場所に行けば会えるかとも思って公園に行ってみた。  いた。トロルさんは既に牛丼を食べ終えた後で、子供と遊んでいた。どうやら人数合わせにサッカーのゴールキーパーをやらされているようだ。ルールはいまいち把握できていないようだが、のっそりとした動きで意外なほどボールを止めていた。無理矢理付き合わされているだけのようだが、それなりに楽しそうだ。  その後も何度か同じように公園で牛丼を食べ、子供達の遊びに付き合わされている姿を見かけた。ある時は一体多数の相撲だったり、またある時は子供を背中や肩に乗せて動き回ったり。いつの間にか子供達とはすっかり仲良しになっていた。  俺もトロルさんと仲良くしたいなあ。あの子みたいにトロルさんの出っ張ったお腹に顔を埋めたいなあ……とは思いつつも、見ず知らずの子供達に混ざって遊ぶわけにもいかない。その様子を見るだけで我慢する日々が続いていた。  しかし、ある時そのトロルさんと意外な場所で出会うことになった。仕事でいつもより帰りが遅くなったある日。マンションの自室に帰ろうとエレベーターに乗り込むと、後から大きな人が入ってきた。  軽く会釈してかちらりとその顔を見ると、あのトロルさんだった。こんな人がそんな何人もいるわけない。公園で見かけるあの人に間違いない。近くで見ると……思った以上にデカい。身長は低めの俺と比べると、頭二つ分ぐらい高いかも。全体的に分厚くてぶっとい身体はとても魅力的だ。  仲良くなるチャンスだ。しかし何を話して良いのか分からない。結局何もできないまま、自分の降りる階に到着してしまう。仕方なくエレベーターを出ると、トロルさんも後からついてきた。まさか俺のこと……そんなわけないか。そうだ。俺は自分の降りる階を押していなかった。しかし自分の降りる階に着いている。これはつまり、トロルさんも同じ階ってことだ。  平静を装いながら自分の部屋に向かう。いつまでも後ろからついてくるトロルさんは、俺が自分の部屋のドアを鍵を開けているとその後ろを通り過ぎて、隣の部屋に入っていった。お隣さんだったのか。名前は……等々力。読みはトドロキ、でいいのかな。トドロキさん、トドロキさん。トロルさんじゃなくてトドロキさん。よし、覚えた。  少し前にここに引っ越してきてから、タイミングが合わなくて挨拶し損ねてたけど……まさかこんなに魅力的な人だったなんて。何とか仲良くなれないかなあ……  ある日のこと。宅配便で送られてきた荷物は農家をやっている実家からのものだった。段ボール箱を開けると、中には大量の野菜。それはいいんだけど……半分以上は山芋だ。  毎年のことだけど、この山芋が扱いに困るのだ。俺自身は山芋が好きではないと幼い頃から言っているはずなのにこうして送ってくる。去年までは近くに友人がいたので、食事に招待して何とか処理してもらってたんだけど……ここに引っ越してきて友人らとは離れてしまった。そのまま人にあげるほど綺麗じゃない山芋をどうやって処理しよう……ああ、誰か近くに沢山食べそうな人とかいないかな……あ。  思い立って、隣の部屋のトドロキさんに声を掛けてみた。良かった。今日は部屋にいてくれた。外で見かけたときの作業着っぽい服とは違い、部屋着らしきTシャツとスウェットズボンを身につけている。Tシャツを窮屈そうに押し上げているむちむちの肉体に目を奪われかけるが、今は我慢だ。 「隣のサオトメですけど……トドロキさん、山芋って好きですか?」 「やまいも……わからない」  トドロキさんは聞き取りづらい低い声でそう答える。うーん、日本人の苗字だけど、もしかして外国とかの人なのかな。肌は青黒いし。顔つきも日本人っぽくはない。うーん、近くで見るとやっぱり可愛いなあ。このまま部屋に押しかけてイチャイチャしたい。まだ無理だけども。 「食べたことないですか? 白くてねばねばするやつなんですけど」 「白くて、ねばねば……」  考え込むトドロキさんの首が傾いていく。しかしやはり思い当たらなかったらしい。 「じゃあ……トドロキさんは、体質に合わない食べ物とかありますか? アレルギーとか」 「多分……大丈夫」 「それなら、明日の夕飯、うちで食べませんか? 実家から山芋が大量に送られてきちゃったんで、傷む前に食べて処理しちゃいたいんですよ。俺一人じゃあそんなに食べられないので、協力して欲しいんです」 「やまいも……うん、じゃあ、食べてみる。明日、どうすればいい?」 「準備が出来たら迎えに行きますから。自分の部屋で待っていて下さい。時間は……」  細かい時間の打ち合わせをして、挨拶を交わしてドアを閉める。ああ、うまくいった。これをきっかけに、少しぐらい仲良くなれるといいなあ。  次の日は忙しかった。朝のうちから色々仕込んでおいて、足りないものは仕事帰りに買ってきた。あまり待たせたくないのでなるべくてきぱきと料理を仕上げる。ご飯も多めに炊いたし、山芋が口に合わなかった場合のことを考えてそれ以外のおかずも用意した。茶碗などは幸いコンビニとかのキャンペーンで貰ったものが余っていたのでそれを使おう。よし。  テーブルに並んだものを見て、トドロキさんが首を傾げる。やっぱり食べたことはないのかな。 「それが山芋ですよ。元はこういう芋なんですけど、それをすり下ろすと白くてねばねばしたものになるんですよ。それをだし汁で伸ばして、味を調えたのがこの、とろろ汁です。それをこうやって……ご飯にかけて食べるんです」  まだ残っているすり下ろす前の山芋を見せつつ、説明をしていく。おたまですくってトドロキさんのご飯にかけてやると、大きな身体をびくんと震わせた。よく分からないものに対して警戒しているようだ。そこに更にきざみ海苔なんかを乗せると、トドロキさんはためらいながら箸で口に運ぶ。 「どう、ですか?」  最初は不安そうだったが、次第に表情が和らいでいく。そして、もう一口、もう一口と食べ進める。 「おいしい。山芋、好き」 「それは良かったです。どんどん食べて下さいね。多めに用意してあるので」 「ありがとう。サオトメ、さん」  トドロキさんがぎこちなく微笑む。ああ、口に合って良かった。折角なので他に用意した肉野菜炒めやら揚げ物、味噌汁やらも勧めると、それらもどんどん食べてくれた。ああ、好きな人が喜んで食べてくれるのっていいなあ。あ、俺も食べないとなくなっちゃう。  たっぷり食べてくれたので、今日用意した分のとろろ汁はなくなった。ご飯も多めに炊いたのに、トドロキさん一人だけでほとんどなくなってしまった。 「お腹いっぱい……ふわあ……」  満腹になったトドロキさんが、食事前より少し出っ張った気がするお腹をさすりながらあくびをする。食欲が満たされると睡眠欲が来るタイプかな。 「じゃあ、もう戻りますか? そこで休んで貰っても構いませんけど」 「うん、じゃあ、少しだけ……」  まだ帰ってほしくないなあ、と思っていたらトドロキさんはその場にごろりと横になった。俺はその間に食卓を片付けて、テーブルもどかす。一応毛布や枕代わりのクッションなども勧めてから、少しだけ残ったご飯やおかずなどを保存容器に移したり、食器を洗ったり。一応お茶などを飲めるようにお湯やカップを用意したりしてから、トドロキさんの様子を見る。  部屋の真ん中で青黒い大男が仰向けで寝息を立てている。呼吸に合わせて大きなお腹が上下に動く様子を見ると、どうしてもそこに触れたりしたくなってしまう。少しぐらいならいいかなあ。 「トドロキさん、お腹出して寝ると風邪ひきますよー」  なんて気遣うふりをしてめくれ上がったシャツの裾から手を入れる。ああ、この柔らかくて温かい感触がたまらない。つい、もにもにと揉んでしまう。あ、こんなことしたら起きちゃうかな。シャツを直して、と。うーん、でもまだ全然起きる様子もないし、もうちょっとだけいいかなあ。  今度はシャツの上からお腹に顔を埋める。柔らかくて弾力もある感触がとても心地良い。皮下脂肪の柔らかさと、その奥にある分厚い筋肉の、芯のある感触。それが呼吸に合わせて膨れたり萎んだりして動くのがまたいい。食べたばかりなのでぎゅるぎゅると音が聞こえてくる。ああ、たまらない。  もう少し、違うところも触れてみようかな。頭を少し移動させて、胸に耳をくっつける。分厚い胸の筋肉の感触と、その奥から響いてくる心臓の鼓動の音と微振動。ずっと聞いていたら心地良くて眠ってしまいそうだ。  本当はそこまでで我慢するつもりだったんだけど、仰向けで寝ている人に上から覆い被さってると、どうしてもまた別の気になる感触に触れてしまう。考えないようにしてたんだけど、部屋着姿を見たときからどうしても気になってしまっていた、股間の盛り上がり。体格に見合うだけの大きさがありそうだ。やっぱり、直接見て触れたい。  というわけで、まだ寝ているトドロキさんのズボンを下ろし、トランクスも下ろす。そこには他の部分よりも黒っぽい色の、大きなチンポがあった。勃起していなくても既にその辺の男の勃起時より大きいんじゃないだろうか。タマも大きくて、下から持ち上げてみると重量感がある。  ここまで来たら……勃ってるところも見たいなあ。寝てる間に勃起してくれないかなあ……なんて思いながら、俺は自然にそのチンポを口に含んでしまっていた。うう、目の前にあるとつい……色は他の人とちょっと違ってても、味や臭いは普通だ。わりと綺麗にしているようで、皮を剥いても汚れていたりはしない。  柔らかいままなのに口が疲れるチンポをしばらく味わっていると、それが少しずつ硬さを増してくる。あっという間に口に収めるのが難しくなってきて、仕方なく口から出す。充分に硬くなったトドロキさんのチンポは、太さと長さのバランスが丁度いい、形の良いもの。ただし、かなり大きかった。残念ながらこれを尻に受け入れる自信はない。もう少し拡張する必要がありそうだ。  と言うわけで今は手と口だけで我慢する。ぶっといチンポを握って軽く扱きながら、先端に吸い付いたり、舌を這わせたりくすぐるように刺激したり。夢中で味わっていると…… 「んー……それ、気持ちいい……」  いつの間にか、トドロキさんは目を覚ましていた。俺がチンポを握ったまま動けずにいると、大きな手が俺の頭に触れる。押さえつけるようなことはしないが……これは、もっとやって欲しいってことでいいのかな。いいよね、もう。  開き直って、もっと積極的に責めることにする。亀頭をなんとか口に含み、舌を絡ませながらサオを扱く。トドロキさんは気持ち良さそうに声を漏らし、チンポからはしょっぱい先走りを漏らす。そのまま夢中で味わい、責め続けるとその瞬間が訪れる。 「ああ、出ちゃう、このまま、大丈夫? サオトメ、さん、はあ、あああっ!」  トドロキさんのチンポが脈動し、射精する。鈴口の部分は口に含んだまま離さず、吐き出されるザーメンを受け止める。濃厚で量が多いそれを、こぼさないように味わってから飲み下す。俺はやっぱりとろろよりこっちの方が好きだなあ。  最後の一滴まで搾り出して、唾液にまみれたチンポをティッシュで軽く拭いてからパンツにしまう。勢いに任せてやってしまったけどどうしよう。身体を起こしたトドロキさんに、何か言い訳の言葉を口にしようと思ったが、何も思いつかない。 「えーと、その……」 「じゃあ、交代?」 「えっ?」  トドロキさんの言葉に戸惑っているうちに、俺はズボンとパンツを下ろされる。露わになった、先走りを漏らすガチガチに勃起した俺のチンポをトドロキさんの大きな手が握る。 「大きい。僕のと、同じぐらい?」  そう言って、トドロキさんはまだ萎えていない自分のチンポを引っ張りして、俺のものと並べる。不必要にデカい俺のチンポは、トドロキさんより少し小さいぐらいだった。トドロキさんは二本のチンポを見比べながら、大きな手でまとめていっぺんに扱く。全く予想していなかった状況に、俺は混乱しつつも興奮してしまい、あっという間に達してしまった。 「そんな、ああ、トドロキさん、出ます、ああっ!」  ちょっと扱かれただけなのに、俺のチンポは大量の精液を吐き出す。大きな手をドロドロに汚した俺のザーメンを、トドロキさんが舌で舐め取る。まさかそんなことまで…… 「サオトメさんも、気持ち良かった?」 「は、はい……」 「それなら、良かった」  トドロキさんが恐い顔を歪めて笑顔を浮かべる。ああ、俺、トドロキさんのこと……本気で好きになってるみたい。 「ほら、どうして欲しいが言ってみろ、ミキヒロ」 「うう、タツオおじさんのチンポを、俺の尻に挿れて欲しい……」 「よしっ。じゃあしっかり奥まで挿れてやるからな」  そんないつも通りのやりとりをして、仰向けで脚を抱えた俺の尻穴にタツオおじさんがチンポを突き挿れてくる。  タツオおじさんは俺の親戚で、昔から俺を可愛がってくれている人だ。おじさんも男好きだったので、色々悩みを相談なんかしてるうちに……まあ、そんな関係になるのは自然なことだよな。恋人とかではないが、決まった相手がいないときはよくおじさんに尻を掘ってもらっている。トドロキさんのチンポをしゃぶったりしたせいで、尻がうずいてしまったのだ。  タツオおじさんの経営する、サオトメ建設の事務所。今日は休日だがおじさんはこっちにいると言うので会いに来て、こうしてデスクの上で尻を掘られている。 「相変わらず、無駄にデカいチンポしてやがるなあ。どうせケツしか使わねえくせに」 「うう、うああっ……」  タツオおじさんは俺の尻をごりごりとえぐりながら、俺のチンポを扱く。もう何年もタツオおじさんに掘られ続けているので、おじさんもどうすると俺が感じるのかを分かっている。弱いところを責められて、俺はすぐに達してしまいそうになるが、その直前で加減され、なかなかイかせてもらえない。何度も寸止めされ、我慢できなくなった俺が自分から腰を動かそうとするとうまく逃げて、なかなか最後の一押しの刺激が得られない。 「あうう、タツオおじさん……」 「なんだ、ちゃんと言わないと分からないぞ」 「イかせて、ほしい、です……」 「よしっ」  俺がちゃんと言葉で伝えると、タツオおじさんは満足そうな顔をして俺の尻を激しく掘ってくれる。同時にチンポをこねくり回され、俺はやっと射精させてもらえた。しかし、責めはまだ止まらない。 「うあ、ああ、それ、もう、あああっ!」 「わはは。ちゃんと言わないと分からないぞっ」 「うぐうう、やめて、ああ、あがあああっ!」  射精直後の敏感なところをしつこく責められて、タツオおじさんが満足するまでそれは続けられた。締めとして尻の奥に射精されて、やっと解放される。終わってもしばらくは後始末をする元気もなかった。汚れた身体をタツオおじさんが拭いてくれた。服を着なきゃならないけどもう少し休んでから……なんて思ってたら。 「社長、いますかー」  ノックの後、そんな声が聞こえてくる。この聞き取りづらい声は…… 「おう。入っていいぞ」  良くない。そんな抗議の声を上げる間もなく、トドロキさんが入り口のドアを開ける。どうしてこんなところに……あ、もしかしてここで働いてるのか。タツオおじさんは面倒見がいいし。 「社長、サオトメさんと、知り合い?」 「おう。少し離れてるが、一応こいつとは親戚なんだ。ほら、苗字が一緒だろ。竿留(サオトメ)って」 「あ、一緒」  トドロキさんは俺に軽く会釈をしつつ、タツオおじさんの元へ。裸の俺を見ても大した反応はしてくれない。 「ほら、薬。忘れていっちゃ駄目だぞ」 「うん。気を付ける」 「忘れないうちに今日の分飲んでいけよ。ほら、水」 「はい」  トドロキさんが袋とコップに入った水を受け取る。袋の中から錠剤やらカプセルやら色々な薬を出して、一つ一つ口に入れていく。それらを水で流し込み、残りの薬は袋に戻す。 「どうだ。一発出していくか?」 「僕は、今日は大丈夫。社長は?」 「俺はたった今一発出したところなんだ。お前は自分でしたのか?」 「ううん、昨日、サオトメさんが、してくれた」 「ほーう。それじゃあ今日はいいか。じゃあ、また明日な」 「うん。社長、また明日。サオトメさんも、また」  トドロキさんが挨拶をして出て行く。二人のやりとりを見ていると、何となく俺がタツオおじさんのところに入り浸るようになった時の事を思い出す。困ってたり悩んでたりすると相談に乗ってくれて、優しくされているうちに少しずつあっちの方も教え込まれて……トドロキさんも今そんな感じの立場のようだ。 「トドロキさん、ここで働いてるんですか?」 「ああ。行くところがなくて困ってるみたいだったからな。最初は結構大変だったんだぞ。あいつ、見ての通り……普通の人間とちょっと違うからな。つてを頼って、なんとか普通の生活が出来るようにしてもらってな。あの薬も大事なんだ。怪物のお医者さんって自称してる先生が出してくれるんだが、普通の食事だけだと足りない栄養素とかがあるから、薬で補うんだとさ」  あ、やっぱりそんなに体質的にも違いのある人なんだね。ただ肌の色が違うだけじゃなくて。しかし「怪物のお医者さん」かあ。どんな人なんだろう。 「それ以外にも先生から言われてるのは……三大欲求が満たされないと凶暴化する可能性があるから気を付けろって。だからちゃんと部屋も用意して、充分な食事ができる程度には給料もやってるし、ちゃんと抜いてやってるんだ」  凶暴化? そんな危険性もあるなんて……まあ、三大欲求を満たせれば大丈夫なら、俺も積極的に協力するからいいや。というかもうしてた。 「あ、まだ扱き合ったりしゃぶってやったりした程度だぞ。そのうちケツも掘ってやるつもりだが……まあ、そのうちな。で、お前はあいつとはどんな関係なんだ? お前はお隣さんだったよな?」 「隣にあんな人が住んでるって知ったのはつい最近です。実家からまた山芋が送られてきたから、処理するために食事に誘ったんですよ。その時に我慢できなくなってちょっとしゃぶったりしちゃった程度で」 「そうか……あいつとは仲良くしてやってくれよ」 「はい。そのつもりです」  仲良くして、一緒に食事して、やらしいことするだけならいくらでも。寝不足にしないようにだけ気を付けよう。  それからトドロキさんとは一緒に食事をしたり、やらしいことをしたりする仲になった。食事は何でも食べてくれたけど、やっぱりとろろが一番気に入ったらしい。よく買っている牛丼弁当にもとろろをトッピングしたりしているようだ。  休日などに公園に行くのは何故かと聞いたら、広いところが好きなんだって。まあ、マンションのあの一室はトドロキさんの体格だと手狭かなー。  今日も公園に行っているようなので、様子を見に行く。子供に交じって遊んでいる姿は何だか微笑ましい。今日はサッカーか。またキーパーをやらされているが、以前見たときよりトドロキさんの動きが良くなっているように感じる。  遠くからその様子を見ながら近付いていくと、子供の一人が蹴ったボールが大きく逸れ、公園の外の道路へ出てしまう。そのボールを追いかけて飛び出していこうとする子供。交通教習ビデオによく出てくるような事故の光景が目に浮かび、駆け寄って慌ててその子を引き留める。 「駄目だよっ!」  声を掛けたらびっくりした子供が飛び出さずに止まってくれたので、転がってきたボールを拾って手渡す。車の音が近付いてくるけど、もう大丈夫……と思っていたら。  表情の変わった子供の視線を追って振り返ったときにはもう遅かった。居眠り運転でもしてるのか、それとも車の中で運転手に何かあったのか。かなりの高速で、ふらふらと蛇行して走る車がすぐ近くまで来ていた。  子供だけでも逃がそうと、力を振り絞って公園を囲む柵の上に追いやる。その子が何とか柵の向こうに着地してくれたのを確認し、自分はもう助からないかなあ、何て諦めかけていたところで全身に衝撃。あれ、思いのほか痛くない。俺は車には潰されていない。車はすぐ隣で横転している。  しばらくの間、何が起こったのか分からなかった。すぐ隣で、トドロキさんが座り込んでいるのが見えたので慌てて駆け寄る。結構離れたところにいたのに、あっという間に駆けつけて……どうやら俺を突き飛ばしてくれたようだ。それから……もしかして、突っ込んでくる車を素手で止めて、転がした? まさかそんな…… 「うう、サオトメさん、だいじょうぶ……?」 「俺は大丈夫ですっ。トドロキさんこそ、大丈夫ですか!?」  トドロキさんが咳き込む。すると、その口から青い液体が飛び出した。これは……もしかして、トドロキさんの血かなにか? これ、さすがに子供に見せるのはまずいかな……よし。 「ねえ、君達、俺はこの人を病院に連れて行くから……えーと、とりあえず誰か大人の人を呼んで、お巡りさんとか救急車とか呼んでもらって。それで、申し訳ないんだけど、この大きい人のことは秘密にしておいてほしいんだ。この人、ちょっと普通じゃないところがあるから……」  それで子供達もなんとか分かってくれたようだ。トドロキさんは俺の肩を借りてなんとか歩き、公園を後にする。後ろからはトドロキさんを心配する声と、子供の一人が親に電話する声が聞こえてくる。どうやら目の前で車が転んだ、ということを伝えているようだ。  誰かが来る前に俺達はその場を離れ、人気のないところで一旦休憩する。これから……どうしよう。どうすれば問題にならずにトドロキさんは助かるんだろうか。 「トドロキさん、大丈夫ですか? 病院は……まずいですかね……」 「病院……だめ……先生、呼んで……ほしい……」  先生? それって……ああ、タツオおじさんが言ってた「怪物のお医者さん」か! それなら、タツオおじさんに連絡すれば教えてくれるかも。よし。  タツオおじさんに連絡して、先生の連絡先を聞く。トドロキさんの名前と特徴、今の状態を伝えるとすぐに来てくれた。トドロキさんよりも身体の大きな先生は、乗ってきた車の後ろにトドロキさんの巨体を運び、自分の病院へと連れて行ってくれた。俺も付き添いで一緒に着いていくことに。  看板も出されていない小さな病院の待合室で、先生が出てくるのを待つ。まだ仲良くなったばかりなのに、俺を命懸けで助けてくれたトドロキさん。無事に助かってほしい。いくらお金かかっても頑張って払うから……先生、どうにか助けて下さい。  ドアの開く音で目を覚ます。いつの間にか、待合室の硬いソファで居眠りをしてしまっていたらしい。処置を終えたらしい先生が疲れた顔で出てくるところだった。 「先生、トドロキさんは……」 「ああ、もちろん無事だ。あいつは滅茶苦茶丈夫な種だからな。交通事故ぐらいじゃ死なないさ。魔力……必要なエネルギーを補給してやったから、一晩経てばもう傷も治るし、内臓だって修復する。今は寝てるから、お前はもう帰ってもいいぞ」 「良かった……ありがとうございます……」  ああ、本当に良かった……安心したら俺の方が身体が痛くなってきた。もう少し休憩してから帰ろう。そう考えていたら、先生が隣に腰を下ろして話しかけてきた。 「お前は、あいつとはどんな関係なんだ?」 「え? ええと……お隣さん、です。まだ仲良くなったばかりで……」 「これからもあいつとずっと付き合ってやってくれるなら、あいつのことをもう少し教えてやるが……どうする?」 「聞きたい、です。もっと仲良くなって、ずっと一緒にいたいです」 「よし。それなら教えてやるあいつは……」  そこからの先生の話は俺の知らないことだらけで半分も理解できなかったと思う。理解できた部分はこんな感じだ。  トドロキさんはどうやらこことは別の世界からやってきたらしい。前に住んでいた世界がなくなって、他の世界に飛ばされた結果、この世界のこの街にやってきたようだ。なんでこの街なのかと聞いたら、外からのお客さんが来やすい場所があるんだってさ。先生がこの街にいるのも、迷い込んでくるお客さんがいるからだという。  トドロキさんはやっぱり、俺が最初にイメージしてたファンタジー系のゲームとかに出てくるモンスターの、トロルとかのイメージと近い種族だという。何と呼ばれていた種族なのかはもう分からないらしい。もうなくなってしまった世界のことは調べるのが難しいんだってさ。  この世界に飛ばされてきたトドロキさんをタツオおじさんが見つけて先生に連絡、この世界で生きていけるように先生が色々やってくれたらしい。どういう方法なのか、言葉が通じるようにしたり、力を加減しやすいようにしたり、凶暴性を抑えるようにしたり。それと足りない栄養なんかを補う薬を用意したり。  その後はタツオおじさんのおかげで、衣食住を満たせて穏やかな生活が出来るようになったらしい。二人に感謝だなあ。 「お前が本気であいつと付き合っていくつもりなら……お前にもちょっと特別な処置をして、あいつと付き合いやすくしてやるが……どうする?」  トドロキさんに関しての説明が終わると先生はそんなことを言ってきた。よく分からないけど、付き合いやすくなるなら…… 「お願いします」  数日後。もうすっかり元気になって、そろそろ溜まった性欲を処理してあげないと、という頃になったので、俺が相手をすることに。  まずはトドロキさんのチンポを舐めるなどして刺激する。すぐに硬くなったチンポをしばらく味わってから……俺はそこに跨った。  トドロキさんが心配そうに俺を見つめる。でも大丈夫のはずだ。先生がやってくれたのは、大きすぎる特定の人のチンポを問題なく受け入れられるようになる処置だった。処置そのものは眠っている間のことだったので具体的に何をどうされたのかはよく分からないが……こんなに大きいトドロキさんのチンポを俺の尻は難なく呑み込んでいく。他のチンポや張り型なんかが相手ではいつも通りで、トドロキさんのチンポに対してだけ効果があるらしい。  ああ、これ、確かに痛くはなくて、お尻は切れたりしないで呑み込めるけど……ちょっときつい! やっぱりもうちょっとほぐした方が良かったらしい。一旦抜いて、改めて挿れなおす。やっぱりちょっときつい……けど、さっきよりは何となくマシのような気がする。 「サオトメさん、お尻、大丈夫?」 「多分……少し動いてみてもらえます?」 「うんっ……」  トドロキさんがゆっくりと腰を動かし始める。あの大きなチンポが、俺の尻を広げてゆっくりえぐっていく。少しずつ慣れてくると、自分のチンポが既にたっぷりと汁を垂らしている事に気付く。 「サオトメさんの、お尻……すごいっ。僕のちんぽ、全部入ってるっ……ああ、気持ちいいっ」  やっぱりこの大きさじゃあ人のお尻に挿れたこととかないんだろうなあ。手や口でするのとは違う刺激に、トドロキさんが声を上げる。大きなチンポを俺の尻を下から何度も突き上げ、快感をむさぼっている。俺の方は今までそんなところまで突かれたことのない、身体の奥の方までえぐられて、強すぎる刺激はもう快感なのか何なのかよく分からなかった。  俺の身体が押し倒され、今度は正上位で突き込まれる。巨体に押さえ込まれて、逃げるどころか身動きもろくに取れない状態で衝撃に耐え続けた。しばらくして、更に突き込みが激しくなり、トドロキさんは身体を仰け反らせて腰の動きを止めた。 「ああっ、あああ……もう、出ちゃった……サオトメさんは……少しは、気持ち良かった、のかな?」  我慢できずに早々と射精してしまったことで、トドロキさんが申し訳なさそうにそう聞いてくる。 「気持ち良かったですよ。ほら、触ってないのに、こんなに出ちゃってます」  自分の出したザーメンにまみれている俺のチンポを指し示すと、トドロキさんの表情がやわらかくなった。そんなトドロキさんが愛おしくて、俺は顔を近付けて、キスをした。 「んんっ……」  驚いた顔のトドロキさんの口に舌をねじ込む。トドロキさんも自分から舌を絡めてくる。濃厚なキスの後、顔を離すと……トドロキさんは申し訳なさそうに口にした。 「もう一回、したく、なっちゃった……お尻、まだ大丈夫?」  そんな顔で言われたら断れないなあ。断る気もないけど。ああ、明日仕事ちゃんと行けるかな……